私は以前、オンライン麻雀で一度だけ8連荘(レンチャン)をしたことがあります。親が続くたびに画面の隅の積み棒が1本、また1本と増えていき、表示が「3本場」「5本場」と積み上がっていく。アガるたびに点数がどんどん上乗せされて、あのときほど「本場」のありがたみを体感したことはありません。ところでこの「〇本場」、点数がいくら増えるのか、正確に答えられますか? 卓の右に置かれた100点棒の意味は? リーチのときに出す1,000点棒とは何が違うのでしょうか。この記事では、初心者の方がつまずきやすい本場(ほんば)・積み棒(つみぼう)・リーチ棒(供託)の仕組みを、点数の数え方までまとめて解説します。
本場とは|卓の右に置かれた100点棒の意味
本場(ほんば)とは、「同じ親が何回続いているか」「局がどれだけ継続しているか」を示すカウンターのことです。
たとえば東1局で親がアガると、次は「東1局 1本場」になります。さらに親がアガれば「東1局 2本場」。局の名前の後ろに付く「〇本場」が本場です。
そして、この本場の数を表すために親が卓の右端に置くのが積み棒(つみぼう)です。使うのは100点棒で、1本場なら1本、3本場なら3本を並べます。
ここで初心者の方がよく誤解するポイントがあります。
積み棒を置いても、親の点数は減りません。
積み棒はあくまで「いま何本場か」を表示するための目印です。リーチ棒のように場に支払うものではなく、局が終われば親の手元に戻ります。「積み棒を出す=100点払う」ではないので安心してください。
なお、セガNET麻雀MJや雀魂などのオンライン麻雀では積み棒も本場も自動で表示・計算されます。だからこそ意味を知らないまま打ててしまうのですが、「1本場」の表示の意味がわかると、点数表示の見え方が変わってきますよ。
本場が増える条件|連荘と流局
本場が増える(積み棒が1本増える)のは、次の2つの場合です。
- 親がアガったとき(連荘):親が続き、本場が1つ増えます
- 流局(りゅうきょく)したとき:誰もアガらずに局が終わると、本場が1つ増えます
ポイントは、流局の場合は親がノーテン(テンパイしていない状態)でも本場は増えることです。親がノーテンなら親は次の人に移りますが(輪親)、本場だけは引き継がれます。これを「流れ1本場」のように呼びます。
つまり「本場=親が連荘した回数」と覚えると少しズレがあって、正確には「アガリで決着しなかった回数も含めた、局の継続カウント」です。
逆に、子がアガると本場は0に戻り、親が次の人に移って次の局が始まります。
連荘の条件(親がテンパイで流局したときの扱いなど)や半荘全体の流れについては、連荘・流局・オーラスの解説記事で詳しく説明しています。東場・南場といった場の進み方は東場・南場の解説記事をどうぞ。
1本場でいくら増える?|ロン+300点・ツモ+100点ずつ
本場の最大のポイントが点数です。
1本場につき、アガリの点数が300点増えます。
支払い方は、アガリ方によって変わります。
- ロンの場合:放銃(ほうじゅう)した人(=アガリ牌を捨ててロンされた人)が、300点をまるごと上乗せして支払う
- ツモの場合:他の3人が、100点ずつ多く支払う(100点×3人=300点)
本場が重なれば、その分だけ掛け算で増えていきます。
- 2本場:+600点(ロンなら放銃者が+600、ツモなら各+200)
- 3本場:+900点
- 5本場:+1,500点
たとえば、3,900点の手を2本場でロンすると、3,900+600=4,500点の収入になります。
そしてもうひとつ大事なのが、本場の上乗せは親でも子でも、誰がアガってももらえることです。「親が積んだ積み棒だから親のもの」ではありません。2本場で子のあなたがアガれば、あなたの点数に+600点が乗ります。
冒頭でお話しした私の8連荘のときは、終盤は1回のアガリごとに+2,000点以上が上乗せされる状態でした。本場が深くなるほど1局の重みが増していくので、「連荘している親を早く流したい」という他家(ターチャ・自分以外の3人)の気持ちも、点数の仕組みから理解できるはずです。
なお、ルールによっては「5本場からは2翻以上の役がないとアガれない」という二翻縛り(リャンハンしばり)を採用していることもありますが、最近は採用されない場が多いので、まずは「そういうルールもある」程度で大丈夫です。
積み棒の置き方と戻し方|誰が出していつ戻る?
対面で打つときのために、積み棒の実際の扱いも押さえておきましょう。
- 出す人:そのときの親
- 使う棒:100点棒
- 置く場所:自分の点棒ケースの右側、卓の右端あたりに横向きに置くのが一般的
- 増えたら:本場が増えるたびに1本ずつ追加する
そして戻し方です。積み棒は支払いではないので、その局が終わったら出した人の手元に戻します。
- 親が続く(連荘する)場合:そのまま置いておき、次の局で1本追加
- 親が流れる場合:積み棒をいったん手元に戻し、次の親が本場の数だけあらためて置き直す
流局で親が流れても本場は続くので、「積み棒の本数はそのまま、置く人だけが次の親に交代する」イメージです。ここは実際の卓だと少しまごつきやすいところなので、覚えておくとスマートです。
また、手元に100点棒がないこともあります。点数のやり取りが続くと、100点棒だけ払い切ってしまうことは珍しくありません。そんなときは、100点棒を多めに持っている他家にお願いして、1,000点棒と100点棒10本を両替してもらいましょう。両替は点数の支払いではないので、いつ頼んでも失礼にはあたりません。「すみません、100点棒に崩してもらえますか」のひと言でスムーズです。
リーチ棒(供託)との違い|同じ点棒でも意味がまったく違う
積み棒と混同しやすいのが、リーチのときに場に出す1,000点棒、いわゆるリーチ棒です。場に出された点棒という意味で供託(きょうたく)とも呼ばれます。
見た目はどちらも「場に置かれた点棒」ですが、意味はまったく違います。
- 積み棒(100点棒):本場の表示。支払いではないので、局が終われば手元に戻る
- リーチ棒(1,000点棒):リーチの供託金。実際に自分の点数から1,000点減り、その局でアガった人が総取りする
リーチ棒は、リーチした本人がアガれば実質戻ってきますが、他の人にアガられればそのまま持っていかれます。誰もアガらずに流局した場合は、次の局に持ち越され、次にアガった人がまとめて受け取ります。リーチをかけた人が2人、3人と重なった局は、供託だけで2,000点、3,000点が卓上に乗っている状態です。
だからこそ、供託がたまった局は「アガるだけでボーナス付き」の局になります。リーチのかけどきについてはリーチをかけるタイミングの記事、リーチの基本ルールはリーチの基本の記事で解説しています。
ちなみに、誰もアガらないまま半荘が終わってしまった場合の供託の扱いはルールによりますが、トップの人が受け取る処理が一般的です。
途中流局と本場・供託の関係
九種九牌(きゅうしゅきゅうはい)や四風連打(スーフーレンダ)など、途中で局が打ち切りになる途中流局でも、扱いは通常の流局と同じです。
- 本場は1つ増える(積み棒+1)
- 供託(リーチ棒)は次の局に持ち越し
「アガリで決着しなかった局のあとは本場が増える」と覚えておけば、途中流局でも迷いません。九種九牌・四風連打などの条件は途中流局の解説記事にまとめています。
まとめ
最後に、この記事のポイントを整理します。
- 本場は局の継続カウント。親のアガリ(連荘)と流局で1つずつ増え、子がアガると0に戻る
- 積み棒は本場を表示するための100点棒。支払いではないので、局が終われば手元に戻る
- 点数は1本場につき+300点。ロンなら放銃者が全額、ツモなら3人が100点ずつ負担
- 本場の上乗せは誰がアガってももらえる(親でも子でも)
- リーチ棒(供託)は実際の支払い。アガった人が総取りし、流局なら次の局へ持ち越し
本場も供託も、一局の流れや点数計算とつながる「点数のやり取り」の基本です。仕組みがわかると、積み棒が並んだ卓の景色が「チャンス」に見えてくるはずですよ。
麻雀のルールを覚える近道は、やはり実戦で数をこなすことです。
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