麻雀歴20年以上になりますが、三色同刻(サンショクドウコウ)はごくまれにチャンス手が来る程度で、自分でアガった記憶も、相手にアガられた記憶もほとんどありません。それもそのはず、三色同刻の出現率は役満とほぼ同じ水準で、「幻の2翻役」と呼ばれることもあるほどの激レア役なのです。この記事では、三色同刻の成立条件と、名前のよく似た三色同順との違いを整理したうえで、なぜそこまでレアなのか、実戦ではどう付き合えばいいのかを、初心者の方向けにやさしく解説します。
三色同刻とは?|3つの色で同じ数字の刻子をそろえる2翻の役
三色同刻は、萬子(マンズ)・筒子(ピンズ)・索子(ソーズ)の3つの色すべてで、同じ数字の刻子(コーツ・同じ牌3枚の組)をそろえると成立する2翻の役です。
完成形の例を見てみましょう。
二二二萬・二二二筒・二二二索・六七八萬・南南
「2」の刻子が3色そろっているので、三色同刻の完成です。条件に関わるのは4面子(メンツ)のうち3つだけで、残りの1面子と雀頭(ジャントウ)はどんな形でも構いません。上の例のように順子(シュンツ・連続する3枚の組)が混ざっていても、雀頭が字牌でも大丈夫です。
覚えておきたいポイントは次の3つです。
- 鳴いてもOK。ポンで刻子を集めても成立します
- 食い下がりがないため、鳴いても2翻のまま下がりません
- 刻子の代わりに槓子(カンツ・同じ牌4枚の組)が混ざっていてもOK
ポンを使って作ることが多いため、「三色同ポン」という別名で呼ばれることもあります。
三色同順との違い|「同じ並びを散らす」か「同じ数字を重ねる」か
名前がそっくりな役に、三色同順(サンショクドウジュン)があります。混同しやすいので、ここで整理しておきましょう。
- 三色同順:同じ並びの順子を3色でそろえる(例:三四五萬・三四五筒・三四五索)
- 三色同刻:同じ数字の刻子を3色でそろえる(例:三三三萬・三三三筒・三三三索)
どちらも2翻の役ですが、大きな違いが2つあります。
1つ目は食い下がりの有無です。三色同順は鳴くと1翻に下がりますが、三色同刻は鳴いても2翻のままです。順子系の役は鳴くと下がり、刻子系の役は下がらない、という原則のわかりやすい例です。
2つ目は、実戦での出やすさです。これは次の章で詳しく見ますが、同じ「三色」の名前がついていても、まるで別物と言っていいほどの差があります。
なお、略して「三色(サンショク)」と言った場合、ふつうは三色同順のほうを指します。また、面子は4つしかないため、三色同順と三色同刻が1つの手で同時に成立することはありません。
どのくらいレアなのか?|出現率は役満の四暗刻並み
三色同順の出現率が約3%で、実戦でも日常的に狙える主力役なのに対して、三色同刻の出現率は0.04〜0.05%程度とされています。およそ2,000〜2,500回に1回の計算で、これは役満の四暗刻(0.03〜0.05%程度)とほとんど変わらない水準です。役満並みにレアなのに2翻しかないため、「幻の2翻役」と呼ばれることもあります。流し満貫(出現率0.03%程度)とも、ほぼ同じレア度です。
なぜここまで難しいのでしょうか。理由は牌の枚数を数えるとよくわかります。同じ数字の牌は1色につき4枚、3色合わせても12枚しか存在しません。三色同刻は、そのうち9枚(各色3枚ずつ)を自分1人の手に集める役です。各色4枚のうち3枚が必要なので、どれか1色でその数字を2枚失った時点で(他家に使われた、鳴けないまま捨て牌で流れた、など)、三色同刻の目は消えてしまいます。
しかも数牌は、他家(ターチャ・自分以外の3人)も順子や刻子の材料として普通に使います。特に4〜6のような真ん中の数字は誰の手にも組み込まれやすく、まずそろいません。狙いが現実味を帯びるのは、他家から切られやすい1・2・8・9といった端に近い数字のときです。
実戦での付き合い方|狙う役ではなく「ついてくる」役
ここまで読めば想像がつくとおり、三色同刻は配牌の時点から決め打ちで狙う役ではありません。
では、いつ意識するのか。答えは「対々和(トイトイ)のような刻子系の手に自然に寄っていて、同じ数字の対子(トイツ・同じ牌2枚)が2色以上でできているとき」だけです。そこで初めて、「3色目も重なれば三色同刻が付くな」と頭の片隅に置く。この距離感がちょうどいい役です。
追い風になるのは、やはり食い下がりがないこと。ポンで進めても打点が落ちないので、対々和の進行とそのままかみ合います。
一方で、注意点もあります。
- 同じ数字を2組ポンすると、他家にはかなり目立ちます。「三色同ポン」の名前どおり鳴いて作る役ですが、鳴きすぎは読まれるもとです
- 3色目のその数字が場に切られ始めたら、こだわらずに普通の対々和や別の手に切り替えましょう
- 三色同刻だけを目指して手を遅らせるのは本末転倒です
その上で、もしチャンス手が来たら、点棒状況が許す範囲でぜひ楽しんで狙ってみてください。めったに完成しない役だからこそ、アガれたときは長く記憶に残るはずです。
複合しやすい役・しにくい役|対々和・三暗刻と好相性
三色同刻が実戦に顔を出すときは、たいてい他の刻子系の役とセットです。
いちばんの相棒は対々和です。4面子すべてを刻子でそろえる役なので、三色同刻の3刻子と進行が完全に重なります。2翻+2翻の合計4翻で満貫クラス。役牌やドラが乗れば跳満も十分見えてきます。
3色とも鳴かずに暗刻(アンコ・鳴かずに手の中でそろえた刻子)で作れば、三暗刻も複合して4翻です。さらに対々和まで付けば6翻の跳満。門前でここまでそろうのは相当なレアケースですが、夢のある形です。
そろえた数字によって付く役も変わります。2〜8の数字ならタンヤオ、1か9ならチャンタとの複合も見えてきます(いずれも、残りの1面子と雀頭がその役の条件を満たしていることが前提です)。
逆に、混一色・清一色のような一色でそろえる役とは両立できません。三色同刻には3つの色が必要だからです。
まとめ
- 三色同刻は、3色で同じ数字の刻子をそろえる2翻の役。鳴いてもOKで、食い下がりもない
- 名前の似た三色同順とは「順子か刻子か」の違い。略して「三色」と言えばふつうは三色同順のこと
- 出現率は0.04〜0.05%程度で、役満の四暗刻並み。「幻の2翻役」と呼ばれることもある
- 配牌から狙う役ではなく、対々和進行で同じ数字の対子が2色重なったときだけ意識する「ついてくる」役
- 対々和・三暗刻と好相性で、複合すれば満貫〜跳満クラスになる
私のように長く打っていても、アガった記憶がほとんどない。三色同刻はそういう役です。無理に狙う必要はまったくありませんが、知っているかどうかで、いつかチャンス手が来たときに気づけるかどうかが変わります。役の知識を少しずつ増やしたい方は、麻雀の役一覧もあわせてどうぞ。
役を覚える近道は、やはり実戦で数をこなすことです。
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