【中級者向け】一気通貫と三色同順の違い|配牌でどちらの芽が立つか見極める

戦術・上達

麻雀を長く打っていると、配牌や序盤の手牌を見て「これは一気通貫に伸ばせそう」「いや、三色同順のほうが早いかもしれない」と迷う場面によく出会います。どちらも門前2翻の見栄えのいい役ですが、この二つを同時に狙うことはできません。選び方を間違えると、せっかくの手が中途半端になって和了を逃すこともあります。これは20年以上麻雀をやっている私にとっても課題の一つです。この記事(違い・見極め編)では、まず二つの役がなぜ両立できないのかを押さえ、配牌・序盤でどちらの芽が立っているかを見分けるところまでを扱います。芽が両方立って迷ったときに何を基準に選ぶか、一手で方針が動く実戦例は、続く選び方・実戦編にまとめています。一気通貫そのものの基礎は別記事の前編に、三色同順は別記事にまとめていますので、役の中身が曖昧な方は先にそちらを読むと理解が早いです(一気通貫三色同順)。

なぜ一気通貫と三色同順は両立できないのか

まず大前提として、この二つの役は一つの手の中で両取りできません。理由は、面子の使い方が正反対だからです。

一気通貫は、同じ色で一二三・四五六・七八九と数字を縦に9枚そろえる役です。これに対して三色同順は、同じ並びを萬子・筒子・索子の三色に横へ散らす役です。どちらも面子を3つ使いますが、片方は一色に集める「同色集中」、もう片方は三色に散らす「異色分散」という真逆の作り方になります。

手牌の面子は全部で4つしかありません。一気通貫で3面子、三色同順で3面子を使うと、共通して回せるのは多くても1面子だけ。残りが足りず、両立は構造的に不可能です。だからこそ、序盤のうちにどちらへ寄せるかを決めておくことが大切になります。

それぞれの特徴をおさらい

選ぶ前提として、二つの役の違いを並べて確認します。

  • 翻数:どちらも門前2翻・鳴き1翻(食い下がり)。素の打点は同じです。
  • 使う牌:一気通貫は一色に1〜9をそろえるので、1と9という端の牌を必ず使います。三色同順は同じ並びを三色にそろえるだけなので、端を使うとは限りません。
  • 複合のしやすさ:ここが大きな分かれ目です。一気通貫は1・9を使うため、タンヤオとは複合できません。一方で清一色・混一色といった染め手と相性がよく、一色に寄せきれれば一気に高打点が見込めます。三色同順は並び次第でタンヤオやピンフと両立しやすく、堅実に翻を重ねられます。

なお、ピンフ自体はどちらの役とも複合できます。決定的に違うのは「タンヤオを乗せられるかどうか」で、これが後の打点・安全の判断にもつながります(タンヤオ染め手)。

必要な牌の数は、実はどちらも同じ

意外に思われるかもしれませんが、一気通貫と三色同順で「そろえなければならない牌の種類」は、どちらも9種類で、必要な牌の数9枚は同じです。ですから、あがりやすさの差は牌の数そのものからは生まれません。差を生むのは、その9種類の中身(端の1・9を使うかどうか)と、最後の待ちの良さです。

細かい数え方は折りたたみにまとめました。理屈が気になる方だけ開いてみてください。

▼ 牌の数を細かく数えてみる(読みたい人向け)

一気通貫は、1色の1〜9を各1枚ずつ=9。各4枚。そして萬子・筒子・索子の3種類のため、9×4×3=全108枚の中から、1色の1〜9を各1枚ずつとります。一方、三色同順は、全108枚の中から連続する3つ(例:2・3・4)を3色とります。グループの切り方が違うだけで、母数はどちらも同じ108枚です。

ここが大事な点なのですが、突き詰めると両役とも「必要な牌の種類は9種、各種4枚」という同じ構造になります。

  • 一通でそろえる9種:一萬・二萬・三萬・四萬・五萬・六萬・七萬・八萬・九萬(1色の9種)
  • 三色でそろえる9種(234の例):二萬・三萬・四萬/二筒・三筒・四筒/二索・三索・四索(3色×3ランク)

どちらも「9種類の牌を1枚ずつ集める=各種4枚が当たり」で、生牌の供給量そのものは完全に同じです。余りは別の面子か雀頭に回るだけです。両方とも本質は「9種をそろえる(カバーする)」課題です。

つまり、あがりやすさの差は牌の枚数からは出てきません。必要なのはどちらも同じ9種で、その当たり牌は場に各4枚ずつ=計36枚ある、という点まで両役で同じです。差を生むのは次の3点です。

  1. どの9種か。一通は端の1と9を必ず含むので、最後がペンチャン・カンチャンになりやすく待ちが弱い。三色は中張の並び(456など)を選べば端を使わず、両面待ちにしやすくタンヤオも乗る。
  2. そろえる前の自由度と、そろえる難所。三色は序盤に123〜789の7通りから選べる柔軟さがある一方、最後は3色目の同じ並びがそろうかが難所。一通は並びが1〜9に固定で選択肢はないが、1色に集中する流れで混一色・清一色への逃げ道を確保しやすい。
  3. 他家がどういう手役を狙っており、どういう牌を使っているかなど、自分の手牌以外の状況を確認する。

配牌・序盤での見極め

実戦では、配牌と最初のツモで「どちらの芽が立っているか」を見ます。

一気通貫に寄せたい形:数字が一色に固まっているときです。たとえば萬子が一二三・五六七とそろっていて、四や八九あたりも見えていれば、一二三・四五六・七八九を埋めにいく一気通貫の本線になります。端の1〜9まで届きそうなら、染め手(清一色・混一色)への発展も同時に視野に入れておくと、手の幅が広がります。

三色同順に寄せたい形:複数の色に同じ並びの芽があるときです。たとえば二三筒・二三索がそろっていて、あとは二三萬を引ければ三色がぐっと近づきます。同じ並びが二色そろっているなら、残り一色を引くだけなので、案外早く形になります。

どちらの芽もないとき:無理に役を狙わないのも立派な選択です。リーチ・タンヤオ・ピンフにドラを足す普通の手のほうが、結局は和了に近いことが多いものです。役にこだわって遠回りするより、まず和了することを優先します(配牌からの手作り)。

なお、並びを7通りから選べる三色同順は一見柔軟に見えますが、いったん並びを決めてしまうと、同色集中の一気通貫のほうが同じ色を集め続けるだけで済むぶん、残りの面子を寄せやすくなります。異色分散の三色は、別の色でもう一度同じ並びを作り直す必要があるためです。結局どちらが有利かは配牌しだいのケースバイケースで、その見極めこそが腕の見せどころです。

まとめ

ここまで、一気通貫と三色同順がなぜ両立できないのか(同色集中/異色分散)と、配牌・序盤でどちらの芽が立っているかの見分け方を見てきました。一色に数字が固まれば一気通貫、複数の色に同じ並びがそろえば三色同順、どちらの芽も薄ければ無理に狙わない――この見極めが、二択の出発点になります。

芽が両方立って迷ったときに打点と安全のどちらを取るか、そして一手で方針が動く実戦例は、続く選び方・実戦編で扱います。

役を覚える近道は、やはり実戦で数をこなすことです。

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