あるときビンゴゲームをやっていると、「リーチ」って麻雀の方が先に使用された用語であることを知りました。普段なにげなく口にしている用語にも、たどってみると麻雀で使っている用語であったり、意外な背景があるものです。今回はその中から、代表的なものをいくつか紹介します。
「麻雀(マージャン)」はなぜ“スズメ”の字?
麻雀のルーツは、中国の「馬弔(マーチャオ)」というカードゲームだと言われています。この「マーチャオ」が「マーチャン」へと変化し、日本やアメリカで「マージャン」と呼ばれるようになりました。
では、なぜ「雀(スズメ)」の字が当てられたのか。これには諸説あり、はっきりとは分かっていません。よく挙げられるのは、牌をかき混ぜるジャラジャラという音がスズメのさえずりに似ているから、あるいは一索(イーソー)に描かれた鳥の絵柄がもとはスズメだったから、といった説です。
ちなみに現代の中国語では、麻雀のことを一般に「麻将(マージャン)」と書きます。「麻雀(マーチュエ)」と書くと、中国語では鳥のスズメを指す言葉になります。同じ字でも国によって指すものが違う、というのは面白いところです。
「平和(ピンフ)」は“符のない平らな和了”
初心者がまず覚える役のひとつ「平和(ピンフ)」。字面を見ると「へいわ(peace)」と読みたくなりますが、語源はまったく別のところにあります。
平和とは、符(ふ)がほとんど付かない“平らな和了(アガり)”という意味です。ここで間違えやすいのが「フ」の字。これは「符」ではなく「和(=和了=アガり)」を表しています。そして「ピン」は漢字「平」の音で、このあと出てくるサイコロの「1(ピン)」とは関係ありません。
英語では平和を “No-points hand”(符の付かない手)と呼びます。“Peace”(平和)ではないのです。役の中身を知っていれば、こちらの英語名のほうがしっくりくるはずです。
平和の細かい条件については、ピンフ(平和)の条件をやさしく解説でまとめています。あわせて読んでみてください。
「ピン」の由来はサイコロの“1”
「ピンからキリまで」の“ピン”という言葉。これはポルトガル語の pinta(点)が語源とされ、サイコロやカルタの「1の目」を指します。
面白いのは、先ほどの平和(ピンフ)の「ピン」は漢字「平」の音であって、このサイコロの「ピン(=1)」とは由来がまったく別だということ。同じ音でも、ルーツが違うわけです。
「ドラ」の正体は“ドラゴン”
アガったときに点数を上乗せしてくれる「ドラ」。漢字で書けないのを不思議に思ったことはないでしょうか。
実はこの「ドラ」、英語の Dragon(ドラゴン)が語源だと言われています。欧米の麻雀では、三元牌(白・發・中)のことを “Dragon”(ドラゴン牌)と呼びます。刻子にするだけで役になる“価値の高い牌”、という意味合いです。
この「価値の高い牌」というイメージだけが日本に伝わり、もともと「懸賞牌(けんしょうはい)」と呼ばれていたボーナス牌に「ドラ」という名前が付いた、というのが通説です。英語由来なので漢字表記がない、というわけですね。
「リーチ(立直)」は英語の reach ではない
「リーチがかかる」という言い方から、英語の reach(到達する)が語源だと思っている人は少なくありません。ですがこれは俗説で、語源は中国語の「立直(リーチー、li-zhi)」だというのが定説です。
立直という役そのものは日本で独自に発展したもので、現在の中国麻雀には存在しません。そのため、海外では日本式の麻雀を “Riichi Mahjong” と呼ぶこともあります。読み方は中国語、ルールは日本生まれ、という少し変わった成り立ちの言葉です。
おまけ:日常語になった麻雀用語
麻雀用語は、知らないうちに日常会話にも入り込んでいます。
代表が「テンパる」。あと1枚で和了できる状態を「聴牌(テンパイ)」と言い、これに「る」が付いて「テンパる」になりました。もとは“準備が整った状態”という意味でしたが、今では「ギリギリで余裕がない」様子を指す言葉として使われています。
「リーチ」も、ビンゴなどで“あと一歩”の意味で使われますね。ほかにも、捨てても当たられない安全な牌「安牌(あんぱい)」など、麻雀から生まれて一般に広まった言葉は意外とたくさんあります。
ちなみに、卓上でよく使う「ポン」「チー」「ツモ」も中国語が由来です(碰=ポン、吃=チー、自摸=ツモ)。鳴きの「ポン」「チー」「カン」の使い分けは、チー・ポン・カンの使い分けでくわしく解説しています。
まとめ
普段なにげなく使っている麻雀用語も、由来をたどると中国語・ポルトガル語・英語とさまざまでした。
- 麻雀=ルーツは「馬弔」。「雀」の字の由来は諸説あり
- 平和=符のない“平らな和了”。「フ」は和、英語名は No-points hand
- ピン(ピンからキリまで)=ポルトガル語 pinta(点)。平和の「ピン」とは別物
- ドラ=英語 Dragon が由来
- リーチ=英語 reach は俗説、中国語「立直」が定説
意味や由来を知っておくと、同じ牌を握る時間が少しだけ楽しくなります。気になった用語があれば、その役の作り方からあらためて覚え直してみるのもおすすめです。
役そのものをこれから覚えたい方は、まずは基本の10役をまとめた麻雀の役一覧から見てみてください。
当サイトおすすめの初心者向けアプリはこちらのランキングから確認してみてください。実際に手を動かすのが、上達への一番の近道です。
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